2-6 横架材検討の実際
ではZ邸の2階床組の床梁(Z邸2階床伏図 参照)の大きさを決めてみましょう。
例題
まず床梁が受ける荷重を整理しましょう。
2階床の固定荷重(床の仕上げ材、根太、床組、断熱材、野縁、天井材の重量)は800 N/m2とします。
また2階の床に載る積載荷重は建築基準法施行令第85条の表から次の数値とします。
対象とする床梁は下図の■部分の床の固定荷重と積載荷重を負担することになります。
ここで使用する床梁の樹種をスギ、規格を E70 とすることにし、基準強度、ヤング係数を整理しておきましょう。
次に床梁の断面を下記で仮定し、断面積、断面係数、断面二次モーメントを求めます。
仮定断面:120 × 270
では表2-14を参考に端部のせん断力と中央部のモーメントを算出しましょう。
次に部材に生じているせん断応力度と曲げ応力度を計算し、許容せん断応力度と許容曲げ応力度と比較してみます。
次に中央部のたわみ量の算出をします。ただし、たわみ量はクリープを考慮して告示第1459号で示す変形増大係数を、表2-14で示す計算式で算出されたたわみ量に乗じで算出します。そしてたわみ量が告示第1459号で要求する梁の有効長さ(ここでは4m)の1/250以下であることを確認しましょう。
ポイント
スパン表は、このような応力の検討とたわみ量の検討を様々な荷重条件や梁の有効長さに対し実施することにより作られています。
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