平屋モデル
事例として平屋のX邸の壁量計算を行います
X邸伏図地震時の必要壁量
まずは地震が発生した時に必要となる壁量の計算です。
各階の床面積×表1-1の係数=地震時の必要壁量
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暴風時の必要壁量
台風など暴風時に必要となる壁量の計算です。
各階の見付面積×表1-2の係数=暴風時の必要壁量
- 立地は表1-2の(2)の地域にあるものとします
- 見付面積の計算は、その階の床面からの高さが1.35m以下の部分の見付面積を減じます。
(施行令第46条第4項) - 東西・南北2方向それぞれ計算します
暴風時の必要壁量の算定
各方向別に計算した見付面積から必要壁量を求めます。
見付面積×表1-2の係数=暴風時の必要壁量
表に計算手順をまとめてみると・・・
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存在壁量
X邸の存在壁量を求めて行きます。
例えば下図のように耐力壁を配置します。
存在壁量は、次の式により求めることができます。
設計壁量(m)=壁の長さ(m)×壁倍率
存在壁量(m)=各階各方向の設計壁量の総和(m)
存在壁量(m)=各階各方向の設計壁量の総和(m)
東西方向の算出
まずX邸東西方向を壁の列(通り)別に計算します。
下の様な表にまとめてみましょう。
南北方向の算出
今回は表でいきなり計算してみましょう。
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判定
X邸の地震時と暴風時の必要壁量と、存在壁量を東西・南北各方向についてまとめると下のようになります。
判定
地震時の必要壁量
暴風時の必要壁量
暴風時の必要壁量
≦存在壁量
存在壁量が必要壁量と同じか上回れば、判定はOKとなります。
X邸は建築基準法施行令 第46条にてらして、東西、南北両方向の水平力に対して安全であると言えます。
ポイント
見付面積とは、施行令第46条第4項によれば「張間方向またはけた行方向の鉛直投影面積」となっています。すなわち見付面積の計算は、柱の芯々寸法ではなく本来であれば外壁の外面から寸法を測ってしていくべきです。しかしここでは、計算の説明を簡略化するために、柱の芯から芯の寸法で計算の説明をしています。
但し、実務においても存在壁量が明らかに暴風時の必要壁量より多く設計に余裕があると考えられる場合は、計算の簡略化、第三者へのわかり易さの点から、ここで示したような寸法のとり方での検証が実用的であると言えます。
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